目の中に突然ギザギザの歯車のような光が見えたことはありませんか?
眩しいモノを見た後のように、眩しいものなんか見ていないのに目の前に現れて、その光が視界を遮るのです。
それは『閃輝暗点』と言うのだそうです。片頭痛の前に現れることの多い症状なんですって。
先月、初めて現れた閃輝暗点…!ググったら『頭痛が伴わない閃輝暗点はまれに危険なこともある』なんて書いてあってもう気になってたまらなくて…生まれて初めてCT検査を受けてきました。
少しでも、あなたの参考になれば嬉しいです。
閃輝暗点、初体験!
もともと頭痛持ちのひるねこ。そろそろ更年期世代ということもあり、疲れればめまいや耳鳴りもあったりして、そういう症状をあまり気に留めたことはなかったのですが、今回突然目の前に現れた不思議な光には驚きました。
突然目の前にギザギザでチカチカな光が…!
忘れもしない2019年11月1日。Hey!Say!JUMP薮宏太くんのミュージカルの情報が解禁になった日の夕方です。
ワクワクしながら、スマホでミュージカルの公式サイトを開き、情報を確認していた時のこと…。急に目の前にこんな光が現れました。

カラフルなギザギザの崩れた円のような形の光です。明るいライトに幻惑された時のように、その光に視界が遮られました。
ん??スマホの光が眩しいのかな?でも画面にこんな形あったかな????
ギザギザの光は10分ほどで消えて、視界も元に戻ったので、その時はさほど気にしないで終わりました。
2度目は数日後…!
変な光だったなぁ…。と思いながらも…数日が過ぎて…そんな光の事を忘れかけていたある日の朝です。
鏡に向かっていた時にまた同じ光が現れました。
部屋に電気をつけていたわけでもなく、眩しい光は何もないのに、急に目の前にキラキラチカチカのギザギザの例の光が現れたのです。
さすがにおかしいと思い、すぐにネットをググりました。すぐにヒットする同じような症状。
わぁ…チカチカのギザギザ…同じモノを見ている人がいっぱいいるんだ〜!
安心したような、驚いたような…。
閃輝暗点?
「目 チカチカ ギザギザ」というワードでググると、すぐにでてくるのが『閃輝暗点』という言葉です。
突然視野の真ん中あたりにきらきらした点が現れ、ギザギザした光の波が拡がっていきます。
10-20分くらいでギザギザはなくなることが多いです。その症状は目を閉じていても見えます。(つつみ眼科クリニックさんのサイトより)
お…おぉ…ドンピシャすぎてびっくり。よくある症状なんですね。片頭痛の前触れとして起こることが多いのだそうです。
しかしサイトを読み進めると少し不安なことも…。
中年で閃輝暗点だけで片頭痛が起こらない場合、まれに脳梗塞・一過性の脳循環障害のこともあるので、頻回に起こるようならMRIを受けることをお勧めします。
(つつみ眼科クリニックさんのサイトより)
ん??頭痛??どうだったかなぁ??
実は私、若い頃から頭痛持ちです。頭痛には慣れていて、頭痛だからといってさほど気にも留めないというか…。だから、前回光を見た時に頭痛があったか覚えていないんですね。
そして2回目のこの時は、頭痛は起こりませんでした。
頭痛を伴わない閃輝暗点は、まれに脳梗塞、脳腫瘍、一過性脳虚血発作など重篤な疾患のサインであることがあります。
(徳島県医師会さんのサイトより)
頭痛を伴わない閃輝暗点は重篤な疾患のサイン??
この一文で私はかなりビビりました。
さっそく夫を捕まえて
「脳梗塞の可能性があるかも…もし私の呂律が回らなくなったら、すぐに救急車を呼んでね…」
とわけのわからないお願いをしました。←夫はわけもわからず、神妙に頷きました笑
でも、まだ病院へ行く決心がつかず…ビクビクしながら生活をしていたわけです。
そして3回目!
実は2回目の発作の頃、コンタクトレンズを作り替えようと出かけた眼科で、ひょんなことからちょっとした目の病気が見つかり、落ち込んでいたひるねこ。そのストレスのせいか、目眩や耳鳴りも現れ…自分でも「疲れているなぁ」と思っていた12/22の朝、目覚めた瞬間に例のギザギザが現れたのです。
『閃輝暗点』の光って、カラフルでものすごくピカピカなんですが…現れると、とても絶望的な気持ちになります・・・。
3度目の発作で、なんとなく命の危機を感じた私は病院を受診することにしました。
救いは3回目の一昨日の発作では、頭痛が起こったこと。←頭痛が起こって嬉しいって…笑笑
この日は朝から雨が降っていて、頭痛の起きやすい天気ではありましたが。
病院を探そう!
さて、耳鳴りと頭痛に悩まされながら…病院探しです。何科を受診したらいいのかしら?
閃輝性暗点が起きたら、眼科と神経内科のある総合病院で、コンピュータ断層撮影法(CT)や核磁気共鳴画像法(MRI)による精密検査を受診することが望ましい。
(ウィキペディアより)
「眼科と神経内科のある総合病院…」
というわけで、近隣の総合病院を検索したのですが、そもそも総合病院は紹介状がないと診てもらえないことが多いですよね。
「まずは脳神経内科のある町医者だ!」
最初にヒットしたYクリニックは口コミがびっくりするほど酷評でとても行く気になれず、逆に次のF医院の口コミは概ね好評。特に
先生は脳の構造の基本から丁寧に説明してくださり、診察後すぐにCTを撮ってくれた
という口コミが気に入りました。
「すぐにCT…!」
そして問題があるならすぐに治療して欲しいじゃないですか!
この日は日曜日で休診だったので、翌日の午前中に予約をして、私はなんだか安心して懇々と眠りつづけたわけです。←丸一日寝ていました。よほど疲れていたのか…笑笑
初めての脳神経内科
生まれて初めての脳神経内科です。
しかし、普通の内科と何も変わらない印象です。
清潔な待合室はわりと空いていました。ネットで予約をしていたのがよかったのか、ほとんど待ち時間はありません。
すぐに診察室に通されました。
先生は予約の時にHPの写真で見た通りの、目の大きな温厚そうな方でした。
問診をしたあとに
- 目に光を当てて
- 目を瞑り両手を前に出して少しキープ
- 肘を金槌でコンコン
をした後で、身内に脳梗塞やクモ膜下出血の発作を起こした人がいるかと聞かれたので
「いません」と答えました。
「一応CTを撮っておきましょう」
と言う先生!
「は、はい!!!」
待ってました!ちゃんとCTを撮って診断してくださいっ!!!
CTはあっという間に終わります
優しげな女性の看護師さんにCTの機械がある部屋に案内されて、寝かされて少しだけ胴を固定されます。
「じっとしていてくださいね、すぐに終わりますから…」
部屋に1人取り残されると、少しして筒が頭の上から移動してきます。
目の前に「レーザーは直に見ないでください」との注意書きがあるので目を瞑っていました。何度か光る気配…?
人生初CTなので少しドキドキしましたが、あっという間に終わりました。磁力で撮影するMRIとは違い、レントゲンの立体版のようなモノらしいです。
詳しく知りたい方は久喜メディカルクリニックさんのサイトがわかりやすいです。
そしてすぐに診察室にもどり、撮りたてのCT画像を見せてくれました。
結果、問題なしでした
このCT検査で、脳に異常が見つかって…早期治療で事なきを得る…というのが自分の中のシナリオだったんですよ。
しかし、先生は
「幸い、脳には異常ありません。ほら、綺麗でしょ?」
え??あ、そうなの〜??わぁ…。
病は気からってホントなんですね笑笑。心がふわっと軽くなりました。頭にほんわか花が咲いた感じ…。
そして、片頭痛のメカニズムを図解しながら詳しく説明してくださいましたが…嬉しくてポヤポヤ聞いていたので、なんと言われたかよく覚えていません。
先生も「こいつ聞いちゃいねーな」と思ったのか、帰りにこんな小冊子をくださいました。

で、最後に
「今度ギザギザが見えたらね…すぐに頭痛薬を飲むといいよ。頭痛が起こる前に薬飲んじゃう方がいいの」
と言われたのは良く覚えてます笑笑。我慢するな、ストレスを貯めるなって事か…。
同世代と思われる恰幅のいい先生はとても気さくにタメ口で話してくださいます。こんな先生ならちょっとした違和感でも、気兼ねなく診てもらえそう。
で・・・思うのですが・・・
結局、私の『閃輝暗点』は片頭痛の前触れだったわけです。
ちゃんと検査をすれば安心なんですが、病院に行くまではホントに不安でした。
ところで、文豪芥川龍之介も『閃輝暗点』に悩まされていたそうで『歯車』という小説には歯車のようなギザギザでキラキラの光が不吉な事の象徴として描かれているんですって。
そして彼は『歯車』を書き上げたあとに自殺をしたのだそうです。まだ35歳の若さでした。
……不意に目の前に現れるギザギザの歯車に怯える気持ちわかるなぁ。
そして思うのですが、芥川龍之介がもし現代に生きていて、ちゃんとCT検査をして、閃輝暗点と片頭痛のメカニズムを知っていたら…もしかしたら自殺なんてしなかったんじゃない?
もし、あなたがチカチカでギザギザでキラキラの光が現れて不安に思っているのなら、ぜひ病院に行って欲しいと思います。
ちゃんと検査してもらえば、気持ちがスッキリしますから。ネットには色々な情報が溢れていますが、結局自分の症状がどうなのかは病院に行かなければわからないですもんね。
良い病院、信頼できるお医者さんに巡り会えますように!