鬱陶しい梅雨空が続いていますね。雨のなかの少し気が滅入る家事も、Hey!Say!JUMPと一緒なら幸せです!
今日も楽しく妄想をして、サクサク家事を済ませましょう♡
梅雨の合間には雄也と洗車を
早々と夏開幕宣言をした紫の彼と、梅雨の合間に洗車をしましょう笑笑←どーゆーこっちゃ??
梅雨の合間に…
雄也が窓の外をやけに注意深く見ている。
「どうしたの?何か見える…?」
雄也はガッツポーズをしながらおもむろに振り返って
「雨止んでる!」
と嬉しそうに言う。
「ホント?でも、今日は一日ずっと雨だって天気予報が言ってたよ」
「止んでるよ。……オレ洗車するわ」
え?なんで洗車?
「ん?また降ってくるよ。なんなら午後からは雷雨だって、天気予報で言ってたもん」
「でも今は降ってないっしょ?」
ドライブが大好きな雄也はいつでも愛車をピカピカに磨いていたい人。
それはわかるんだけど、これから大雨降るのに洗う意味ある?
「だけど、絶対降ってくるよ。雷鳴るかもよ?」
「雨が降るまではピカピカでいられるじゃん?今洗っちゃおうぜ!行こ行こ?」
ん?
一緒にやるの?私も…?…え、え〜?!
「さぁ着替えて着替えて!濡れてもいい服に着替えましょう♪」
あまりにも楽しそうな雄也に圧倒されて、ついつい着替えて洗車の準備をしてしまう自分……あーもう、何やってんの?
そして10分後…
ちゃんと着替えた私たちは、洗車グッズを持って雄也の愛車の前に立っていた。
雨の日には車をみがいて…
満面の笑みの雄也とちょっとむくれ顔の私がメタリックな車体に映っている。
すこぶるご機嫌な雄也が珍しくウンチクを垂れている。
「車って、どこから洗うのが正解だか知ってる?……わからない?……正解はタイヤで〜す!足回りは一番汚れてるっしょ?だから水はねしても平気なようにさ……」
ご機嫌で話してるけれど、無視っ!
雨降るのになんで洗車よ〜!
午後はゆっくりDVDでも観て過ごしたかったのに…。
ほら…また、雨がポツポツ降ってきた…!!
構わず話を続ける雄也にちょっとムカつく。
「……前にさ、ドライブに誘ったら…雨なのに新品のピカピカの白いハイヒールはいてきた女の人がいたのよ」
タイヤを洗い終えて、車体を泡だらけにしている頃、雄也が優しい顔で話し出した。
「普通さ、雨の日に新品のハイヒールはく?しかも白よ…」
つい話しに引き込まれて相槌を打つ。
「はかないよ〜!汚れたら嫌だし…そもそも雨の日にヒールはかないなぁ」
「だよね」
雄也が優しい声で言う。
「オレもそう思って聞いたのよ…なんで?って…そしたらさ」
何かを思い出してクスっと笑う雄也…
…なんか胸がチクリと痛い。
「その人……澄ました顔してさ
“雨の日だからこそ新しい靴をはくのよ”
って言ったの。オレ、はぁ?ってなってさ…」
また、クスクスって笑って、愛おしそうに車を磨く雄也。
…なんなの?なんだか胸が痛いんだけど…!
「そしたらその人、今度はオレの車を見てさ
“車も雨の日にこそ磨くものだわ”
って…」
「へえ…そうなの」
もう間違いない!
元カノの話だ。
あまりにも愛おしそうに話す雄也の笑顔がなんだか遠くに見えて、胸が苦しい。
洗車はサクサクと進み、雄也は綺麗にワックスをかけて大切そうに車体を磨いている。
「それでね…その人が…言うのよ」
とうとう、頭の中で何かがブチっと切れた。
「…もういいよ!
その話つまんないっ!ピカピカのハイヒールが似合う綺麗な人と付き合ってた話でしょ?
こんな雨の中で車を拭きながら聞かされてもつまんないっ!!!」
嫉妬が炸裂した私。
みっともなく怒鳴り散らした自分が惨めで涙が出る。
その時、雷が鳴って…タイミングよく大粒の雨がザーッと降り出した。
よかった、泣いたのバレないね。
「……ほら、やっぱり降ってきたよ。もう部屋に入るね。寒いし…風邪ひきそうだもん…」
雄也の顔が見れなくて、下を向いたまま歩きだす私を後ろから抱きしめて雄也が言う。
「…… “車は雨の日にこそみがくんだわ…ピカピカに磨いたボディに雨の滴が玉になって走るのって凄く綺麗だと思わない?” 」
イケボで耳元に囁く雄也。
まだ言うか!
どんな嫌がらせしてんのよ!
腕を振りほどこうともがく私をしっかりホールドして
「これね、ママが言ったんだよ。オレのママ…オレが初めて自分の車を買って、家族を初めて乗せた時が雨でさ…」
え?ママ??
……そうなの??
急な告白に力が抜ける私。
雄也が今でも「ママ」と呼ぶお母さん…
お洒落で綺麗で優しくて…確かにこんなこと言いそうな人だ。
あなたの素敵なママには絶対に敵わないよ。
…首を曲げると、はにかんだような表情の雄也が見えた。
「あは、妬いちゃった?…急に変なこといってごめん…」
照れたような優しい声に本格的に泣きたくなる。
「でも見て!ホントに…車体に水滴がコロコロ走るの…綺麗っしょ??これ、見せたくて……ゴメンね」
「うん、こっちこそ…へんなヤキモチ妬いちゃった…ゴメンね」
「…なんか、ヤキモチ…嬉しい!」
そう言ってギューっと抱きしめてくれた。
雨はどんどん激しくなって、水滴はコロコロと雄也の愛車を滑る。
わぁ、水滴がキラキラ光ってホントに綺麗だ。
「身体冷たくなっちゃったね…あったかいお風呂沸かそっか…」
「うん…」
それから10分後…雨音を聞きながら、温かいお湯にゆっくり浸かる私たち。幸せだ〜!
元ネタあります!
みなさん!
お手元に雄也のananを見ながら妄想してくださってますか?
今回は昔読んだ五木寛之さんの小説「雨の日には車をみがいて」が元ネタです。
試し読みできます↓↓

「車は雨の日にこそみがくものだわ」
と言ったのは、もちろん雄也くんのお母さんではありません笑。小説では主人公が想いを寄せる女性が「ピカピカに磨いたボディに雨の滴が玉になって走るのって凄くセクシーだと思わない?」と言うんです。
当時学生だったひるねこ…雨の日にハイヒールを履くとか、雨だからこそ洗車をするという心意気を、なんてお洒落なんや!と思ったものです笑
しかし…
大人になりすぎた今の私は、それがどんなに綺麗でお洒落でも、雨が降るのがわかっているのに洗車をするのは納得出来ない…笑笑
そして今回の妄想の2人…なかなかのバカップルではないですか笑笑…?←書いておいてすみません…
さて、次は誰と家事をしましょうか 。