その7 J.J.Expressの変遷。ここは、まるで道場だ!

Hey!Say!JUMPの歴史をたどる旅、7回目はJ.J.Expressの変遷をみていこう。Jr.時代のJUMPメンバーが数多く所属したJ.J.Expressはどんなユニットだったのだろう?JUMPの絶対エース、山田涼介もいよいよ登場する。

J.J.Expressの変遷

2004年の秋に松本光平くんが離脱した後のJ.J.Expressは、混迷を極める。

実は松本くんは高校入学後に一度復帰するものの間も無く退所している。入学した高校が芸能活動禁止だったという話もあるが、真相はよくわからない。

メンバーが目まぐるしく入れ替わり毎日がサバイバル。まさに下克上状態である。そんな中我らが伊野尾くんは、最初から最後まで中心メンバーであり続けた。

髙木雄也

2004年3月の中島裕翔以降、後のJUMPメンバーたちも続々入所してくる。

髙木雄也は2004年6月12日入所。中学3年生の14歳だった。

雄也はKinKi Kidsのコンサートを見て堂本光一さんに憧れ、自分で履歴書を書いてオーディションを受けた。

同じ学年の松本光平くんが、人気が出ていたにもかかわらず受験でJr.の活動を休止するなか、彼は逆にジャニーズ事務所に飛び込んできている。その後通信制の高校に入学したものの退学。最終学歴は「中卒」である。

現在中3の息子がいる私は、受験の時期にやりたい事をやらせてあげたご両親に頭が下がる。自分の息子を信じたのだ。雄也が今でもお母さんを「ママ」と呼び「ママの手料理が大好きだ」と言っているのもわかる気がする。お互いを信頼して尊重し合うステキな家族なのだろう。

山田涼介、森本龍太郎

2004年8月12日に山田涼介と森本龍太郎(SixTONES森本慎太郎の実兄)が入所。薮くんと光くんが大活躍していたテレビ番組『Ya-Ya-yah』の公開オーディションに合格したのがきっかけだ。山ちゃんは当時11歳の小学5年生、龍太郎は9歳の小学3年生だった。

このオーディションの合格者は14人。山ちゃんと龍太郎のほかに、現在SnowManとして活躍するふっか(深澤辰哉)と阿部ちゃん(阿部涼平)もいた。

2004年8月12日のオーディション合格者の内訳

・サマリーに出演した子:1人
・フレッシュジュニアとして雑誌に出演した子:5人
・レッスン生:8人(←山ちゃんと龍太郎が選ばれたのはこの枠)

このオーディションの様子を動画で見た。

龍太郎は9歳とは思えないほどしっかりしている。反対に山ちゃんはおとなしそうで、残念ながらこの時はあまりパッとしていない。ここからJUMPのセンターになる道のりを考えると、山ちゃんは本当に頑張ったのだと思う。彼は天才ではなくて、努力の人なのだ。

その後のJ.J.Express

さて、話は2004年のJ.J.Expressに戻る。

2004年

松本くんの離脱後、有岡大貴が加入。

現在俳優として活躍している浅香航大、現在Kis-My-Ft2の玉森裕太も加入するが、玉ちゃんはすぐに脱退。このころは伊野尾くんがセンターに立ち、ユニットを引っ張っている。

この年、八乙女光、薮宏太、鮎川太陽がドラマ『3年B組金八先生(第7シリーズ)』に出演。薬物に溺れる少年・丸山しゅうを演じた光くんの演技は圧巻だった!

2005年

高木雄也と森本龍太郎、橋本良亮(現A.B.C-Z)などが、J.J.Expressに加入。

4月には裕翔くんと大ちゃんがドラマ『エンジン』(フジテレビ系)に出演してキムタクと共演。

さらに裕翔くんは、この年の『24時間テレビ』(8月27日放送、日本テレビ系)のドラマ『小さな運転士 最後の夢』に出演し、病気の少年の役を熱演。10月には『野ブタ。をプロデュース』(日本テレビ系)に出演。亀梨くんの弟役を演じ、日本中にそのかわいらしさを印象づけた。

ひるねこ
ひるねこ

このころのゆーていは、大活躍だったのね

裕翔くんはこのころの自分をこのように振り返っている。

裕翔
裕翔

撮影で 「じゃあ並んで」って言われると 「ここだろうな」って、自分からセンターに立っていましたね。今にして思えば、ヤなヤツだったな…。
『Myojo』2014年4月号「中島裕翔10000字ロングインタビュー」より

そんな裕翔くんを見て、山ちゃんは闘志を燃やしていた。

山田
山田

カリスマっていうか、
Jr.の中で 「裕翔は誰も超えられない」って空気があって。

でも、俺だけは超えてやろうって思ってたんだよね。ひそかに笑。

『Myojo』2014年8月号「山田涼介10000字ロングインタビュー」より

このころの映像で、その他大勢のJr.のひとりとして、バックでガムシャラに踊る山ちゃんを見た。
下積み時代の山ちゃん、頑張っている!

2006年

2006年、J.J.Expressに山田涼介が加入。いよいよ努力が実り、山ちゃんにスポットライトが当たる。

7月に放送された単発ドラマ『探偵学園Q』(日本テレビ系)に、天草流(リュウ)役で出演。ドラマの評判がよく、翌2007年7月期に連続ドラマ化された。

山ちゃんは、『探偵学園Q』への出演をきっかけに人気者になっていく。

『探偵学園Q』で共演した神木隆之介くんと志田未来さん、山田涼介くんは、のちに堀越高校に進学して同級生になる。神木くんと山ちゃんは今も仲良し。

ひるねこ
ひるねこ

山ちゃんの端正な顔立ちが、クールなリュウにぴったりハマっていたね。

伊野尾慧くんは、期間限定のユニットKitty GYMに参加。他に山下智久(2020年退所)、八乙女光、北村宏光(Kis-My-Ft2→現TOBE)、戸塚祥太(現A.B.C-Z)などが参加した。

Kitty GYMとは

2006年8月~9月に放送された『女子バレーボール ワールドグランプリ2006』(フジテレビ系)のために結成された期間限定ユニット。ジャニーズJr.の「Kitty」と、山下智久とタイ出身の兄弟デュオ・GOLF&MIKEの3人による「GYM」の2つのグループで構成されている。
参考:フリー百科事典ウィキペディア「Kitty GYM」)

2007年

4月に期間限定ユニットHey!Say!7が誕生。メンバーは、山田涼介、中島裕翔、知念侑李、有岡大貴、高木雄也の5人。8月にCDデビューを果たす。

Hey!Say!7とは

テレビアニメ『ラブ★コン』(TBS系)と連動して結成された期間限定ユニットで、現在のHey!Say!JUMP内のユニット「Hey!Say!7」の前身にあたる。結成年が2007年だったことから、ユニット名が「Hey!Say!7」になった。

『ラブ★コン』13話~24話のオープニング曲『Hey!Say!』とエンディング曲『BON BON』を担当。ちなみに、1話~12話のテーマ曲はテゴマス(手越祐也、増田貴久)が歌った。2007年4月3日にKAT-TUNのコンサートでお披露目され、8月1日に『Hey! Say!』でCDデビュー。
(参考:フリー百科事典ウィキペディア「Hey! Say! 7(期間限定ユニット)」)

Hey!Say!7結成の衝撃

期間限定とはいえ、Hey!Say!7のCDデビューは、薮くんや伊野尾くん、光くんにとっては衝撃だったはずだ。

薮宏太

入所以来、スポットライトを浴び続けてきた薮くん。

しかし17歳になった薮くんは、変声期を迎えて、あの美しいボーイソプラノが出なくなっていた。さらに身長が伸び、ゆーてぃや龍太郎のような小さくてかわいい子が前列に立つかわりに、自分の立ち位置はどんどんうしろに下がっていく。そんな中でのHey!Say!7の結成である。

薮

正直、ヤバいって思った。
去年、光もKitty GYMに選ばれていたし「なんだよ!」って思って。

インタビューでこう語った薮くん。きっと正直な感想だったのだろう。

八乙女光

後から入った大ちゃんたちに、先輩としてダンスを教えていた光くんは、当然デビューは自分が先だと思っていた。

八乙女
八乙女

一緒に頑張れる仲間がほしい。
早く自分のグループでデビューしたい。

ジャニーズJr.として活動するなかで、Jr.のユニットの不安定さを身に染みて感じていた光くんは、自分のグループでデビューすることを強く願っていたようだ。

そんな中で、Hey!Say!7の結成が発表された。

八乙女
八乙女

「うわっ置いて行かれた!」って思った。
だけど、誰にも「俺に何が足りなかったの?」なんて聞けなくて…。

伊野尾慧

Hey!Say!7の結成が悔しくてたまらなかった伊野尾くんは、ジャニーさんに直談判をした。

伊野尾
伊野尾

くやしくて、くやしくて…!
お母さんに相談したら「そんなにくやしいなら、自分の気持ちをきちんと伝えなさい」って背中を押されたんだ。

いつも笑顔の伊野尾くんだが、彼のJr.時代を振り返るとくやしいことばかりだっだろうと想像できる。

薮くんの隣にいきたかったのに、後から来た光くんがそこに立った。
やっと見つけたシンメの松本くんが去り、それでも努力してセンターになったのもつかの間、裕翔や龍太郎の加入で立ち位置はどんどん後ろへ。
そして今、後輩が先にCDデビューしたのだ。

そんな伊野尾くんの姿を近くで見ていたお母さんは、たまらず「気持ちを伝えてきなさい」と言ったのだろう。

J.J.Expressはジュニアを磨く道場だ

大ちゃんは、Jr.時代に所属していたJ.J.Expressを振り返って、このように語っている。

有岡
有岡

J.J.Expressは史上最悪なグループだと言われていて、怒られてばかりいた。

メンバーの入れ替わりの激しさから、J.J.Expressにはジュニアを成長させる道場のような役割があったのだと考えられる。

日々試され切磋琢磨する。
最初からできる子もいれば、必死で努力して食らいつく子もいる。
そこには、たくさんのドラマがあったのだろう。

ひるねこ
ひるねこ

ジュニア時代のJUMPたちをリアルタイムで見たかった。
本当に見たかった!

さて、
Hey!Say!JUMPメンバーが続々と登場する中で、ひとりだけまだ現れない男がいる。
次回はHey!Say!JUMP最後の男、岡本圭人のお話。

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